プロジェクト概要
- Client|クライアント
- ニューオ株式会社
- Project|プロジェクト
- ユウカツ立ち上げ支援(民泊・レンタルスペース向け会員制Webサービス)
- Industry|業界
- 不動産 / 民泊・レンタルスペース
- Service|支援領域
- 事業設計 / プロジェクトマネジメント / マーケティング / プロダクト開発 / 運用設計
- Period|支援期間
- 約1年半(Approx. 18 months)
- Team|eap担当
- 株式会社eap(New Business Development Partner)
約700名が登録する公式LINEで物件情報を配信していたが、未成約物件や顧客を継続的に収益化できず、事業モデル・課金・プロダクト・マーケティング・運用が未確立だった。
新規事業開発のパートナーとして、事業設計 → MVP → 有料提供 → ユーザー調査・PMF検証 → 戦略再設計 → 本番開発 → 運用構築までを一気通貫で推進した。
MVPから本番Webサービスへ移行し、有料会員・累計登録が積み上がり、会員経由の仲介成約も発生。ニューオ社側で運用が回る状態まで構築した。
約700名のLINE顧客基盤から、新しい事業をつくる。
ニューオ株式会社は、民泊・レンタルスペースに特化した不動産仲介・運営代行を手がけ、全国2,000件を超える仲介実績を持つ不動産会社です。自社でも民泊・レンタルスペースを運営しています。
同社では当時、約700名が登録する公式LINEを通じて、民泊・レンタルスペース向けの物件情報を継続的に配信していました。物件を見極める目利きと、物件を求める顧客との接点 ── 新規事業の土台としては十分な資産です。
一方で、物件情報の配信だけでは、仲介に至らなかった物件や顧客との接点を、継続的な事業価値へ変えることが難しいという課題がありました。そこで生まれたのが、物件情報とコミュニティを組み合わせた会員制サービスという構想です。eapはこの構想段階から新規事業開発のパートナーとして入り、事業設計・ターゲット整理・競合分析・マネタイズ設計から、MVP・有料提供・ユーザーインタビュー・消費者調査・PMF検証・マーケティング・プロダクト開発・運用構築まで、横断して支援しました。
「サイトを作る」前に、事業として成立する形を決める。
相談の入り口は「LINEで配信している物件情報を、Webサービスとして事業化できないか」でした。しかし本当の課題は、サイトがないことではありませんでした。
誰を顧客にし、何にお金を払ってもらい、いくらで、どう届け、どう運用するのか ── 事業として成立させるための設計が、まだ決まっていなかった。「サイトを作る」前に、事業として成立する形を決めることが、最初の仕事でした。
事業を、小さく作り、検証しながら育てる。
eapは新規事業開発のパートナーとして、事業構想からMVP、有料化、顧客検証、マーケティング、本番プロダクト開発、運用構築までを一気通貫で推進しました。
特徴は、事業を大きく作り込んでから出すのではなく、小さく作って市場に当て、顧客の声で更新しながら育てたことです。有料化の踏み切り方のような事業上の意思決定にも、外部の提案者としてではなく、事業チームの一員として関わりました。
事業立ち上げに必要なことを、領域を分けずに。
eapが担ったのは「事業推進機能」です。戦略の提案だけでも、開発の請負だけでも、広告の運用だけでもなく、事業計画・プロダクト・マーケティング・運用を横断して、ニューオ社の事業チームの一員として意思決定を前に進めました。実際に手を動かした領域は、大きく7つに分かれます。
事業が育っていく過程。
構想の明文化から、課金、検証、本番プロダクト、運用移管まで。約1年半で事業を育てた道のりを、6つのフェーズで示します。
支援アウトプット
仮説をつくり、顧客に聞き、市場で確かめ、事業を更新する。
ここでは、実際のプロジェクトで作成した支援アウトプットの一部をご紹介しています。機密情報等を除き、公開用に再編集しています。

想定ではなく、顧客の声で事業を更新する。
最初の設計が正解だったわけではありません。事業計画の前提は「想定値」で置いていたため、リリース後は実測でそれを更新していきました。当初計画を固定するのではなく、顧客の声で事業を書き換え続けたことが、このプロジェクトの核です。
「構想」から、顧客が使い、お金を払うサービスへ。
構想段階のアイデアは、顧客が実際に使い、お金を払い続けるサービスになりました。MVPで市場に当て、顧客の声で更新し、本番プロダクトへ移行 ── 事業が動き始めたことを示す数字が積み上がっています。
※ 会員数・登録数はニューオ株式会社の実績値。
- 本番サイト「yukatsu.jp」を2025年2月6日に正式リリース。既存SaaSを組み合わせたMVPから本番Webプロダクトへ移行した。
- 会員経由で物件仲介の成約が発生し、ニューオ社の本業(不動産仲介)とつながる循環ができた。
- コミュニティイベントは32本を企画し、24本を実施。運営が仕組みとして回る状態をつくった。
- リリース時のプレスリリースは1,558PV、Xでの発信はCrewの拡散も重なり約2万Viewに到達した。
お客様の声

「プロダクト単体ではなく、事業全体を一緒に見てもらいました。」
ユウカツの原型は、私たちが日々お客様に送っていた物件情報でした。これを事業にしたいという構想は以前からありましたが、Webサービスとしてどう設計し、どう収益化していくかは正直手探りでした。
eapには、ユーザーへのヒアリングや料金・決済の設計、リリース後の改善やマーケティングまで、プロダクト単体ではなく事業全体を一緒に見てもらいました。社内に前例のない判断のたびに、選択肢と根拠を並べて相談できる相手がいたことは大きかったと思います。
ユウカツはいまも当社の中核事業のひとつとして成長を続けています。
外部支援ではなく、事業チームの一員として入る。
事業チームの一員として入る
ユウカツの立ち上げでは、eapが外側から戦略を提案するだけでなく、ニューオ社の事業チームに入り、日々の意思決定と実行を一緒に進めました。事業モデルの整理から、有料化のタイミング、決済会社の選定、顧客検証、本番開発への移行、運用体制の構築まで、フェーズごとに必要な役割を変えながら支援しています。
特定領域の専門会社としてではなく、「この事業を次に進めるために、今何が必要か」を起点に支援範囲を組み替えていったことが、このプロジェクトの特徴です。
最も重要だった判断
eapが提言したのは、有料化の延期です。コミュニティで提供する価値が固まる前に課金を始めれば、期待とのズレがそのまま解約になります。「作れる状態」ではなく「課金して、使い続けてもらえる状態」を有料化の条件に置き直しました。
決済会社の選定でも同じ姿勢でした。検証の結果によっては撤退する可能性を前提に、初期費用・月額・年間契約の縛りまで含めて比較・交渉し、事業として引き返せる形で始める判断をしています。
プロジェクトで意識したこと
仮説を守らず、早く壊して作り直すこと。アンケート・インタビュー・約1,000名規模の消費者調査で前提を実績値へ更新し、事業計画そのものを書き換え続けました。数字が想定と違ったときに、計画ではなく現実の側に合わせることを優先しました。
eapだからできたこと
戦略・プロダクト・マーケティング・運用を分けずに、事業チームの一員として意思決定ごと担ったことです。提案して終わりでも、開発を請け負って終わりでもなく、顧客の声を聞き、値付けし、売り、直し、最後は自走できる仕組みにして手を離す ── そこまでを一続きで担いました。
今後の展望
eapが抜けても回る運用まで作ったうえで手を離す。立ち上げた事業を自分たちで伸ばし続けられる状態をつくることを、他の新規事業支援でも標準にしていきます。
今後の展望
現在のユウカツは、賃貸・売買物件の検索に加えて、M&A・事業譲渡物件、コラム、セミナー・イベント、補助金申請支援「ユウカツブースト」など関連サービスへと広がっています。M&A物件への拡張は、支援期間中に策定した事業ロードマップに位置づけられていたもので、立ち上げ時に築いた会員基盤とコンテンツ体制がその土台になっています。
一方、ライフライン手続き代行をはじめとする現在のサービスの多くは、ニューオ社が自ら事業を運転しながら拡張してきたものです。立ち上げた事業を、支援がなくとも自分たちで伸ばし続けている ── これはニューオ社の業界知見と実行力があってこそであり、私たちにとっても一番うれしい形の「その後」です。




