プロジェクト概要
- Client|クライアント
- rugoo
- Project|プロジェクト
- rugoo ECグロース支援(楽天・Amazon等のEC売上拡大)
- Industry|業界
- インテリア / EC
- Service|支援領域
- EC戦略 / データ分析 / 広告・販促 / SEO・商品ページ改善 / 新商品開発
- Period|支援期間
- 継続支援
- Team|eap担当
- 株式会社eap(EC Growth Partner)
確かな商品力とブランドを持ちながら、市場の成熟と競争激化のなかで従来の売り方では成長が伸び悩んでいた。個別の改善は進んでいたが、何が成長を止めているのかをEC全体の構造から切り分けられていなかった。
施策を足す前に、EC事業全体を商品別・チャネル別・キーワード別に分解し、成長阻害要因を特定。勝ち筋を仮説として設計し、ABテストで検証して次の施策に反映する運用へ組み替えた。
施策を足すのではなく事業構造から見直したことで、勘に頼った運用がデータで仮説検証を回す運営へと変わり、楽天・Amazonとも前年超えを継続。学習は新商品の立ち上げにも還流している。
商品もブランドもある。それでも、従来のやり方では成長が伸び悩んだ。
rugooは、ウッドカーペットやラグ・マットなど床まわりのインテリアを、楽天市場とAmazonを中心にECで展開するブランドです。数年にわたりEC事業を育て、洗えるシャギーラグ「ラッテ」をはじめとする売れ筋と、数多くの高評価レビューを積み上げてきました。自社デザイナーによる商品ページ制作や、ブランドの世界観づくりに取り組むチームも持ち、商品力とブランドに強みがあります。
ラグ・カーペット市場は、2020年の落ち込みから回復し、2023年には過去最高規模に達しました(出典:日本インテリア協会)。在宅時間の増加やインテリア需要の高まりが、市場全体を押し上げた時期です。しかしその後、需要が落ち着くと市場は成熟局面に入り、ECモール上では広告投資なしに売上を伸ばすことが難しい、競争の激しい環境へと変わっていきました。
こうした環境の変化のなかで、rugooの成長は次第に伸び悩んでいきました。rugoo側も手をこまねいていたわけではなく、商品開発やブランドの世界観づくり、広告・セールの運用など、事業を伸ばすための取り組みを続けていました。それでも、個別の改善を積み重ねるだけでは、事業全体の伸び悩みを大きく変えるには至りませんでした。
そこで必要だったのは、新しい施策をさらに追加することではなく、「そもそも、何が成長を止めているのか」を改めて構造的に分析することでした。eapは、広告やEC運用といった特定施策の支援ではなく、商品・顧客・チャネル・価格・広告・SEO・クリエイティブ・データを横断して、EC事業全体を見直すところから支援を開始しました。
長く成長を続けてきたEC事業が、市場環境の変化のなかで、成長モデルそのものの見直しを求められる ── eapが参画するまでの流れを、6つのフェーズで整理します。
施策を増やす前に、何が成長を止めているかを見極める。
ご相談の入り口は「楽天・Amazonの売上をもう一度伸ばしたい」でした。しかし本質的な課題は、広告費が足りないことでも、施策の数が少ないことでもありませんでした。
市場の追い風が弱まるなかで、これまでと同じ売り方では成長を再現しづらくなっていた。ブランド・商品・価格・広告・SEO・商品ページ ── それぞれの改善は進んでいたものの、どこが最大のボトルネックなのかを横断的に捉えられていない。新しい施策を足す前に、「何が成長を止めているのか」を構造的に切り分けることが、最初の仕事でした。
売上を分解し、仮説を立て、検証しながら伸ばす。
個別の改善を積み重ねても伸び悩みが変わらなかった ── だからこそeapは、施策を足す前に、EC事業全体を分解して「何が成長を止めているのか」を特定することから始めました。
いきなり広告費を積み増すのではなく、まず売上構造を分解して成長阻害要因を見極め、勝ち筋を仮説として施策に落とし、ABテストで検証し、その結果から次の一手を決める。この順番を徹底しました。楽天とAmazonは勝ち方が異なるため、チャネルごとに戦い方を分けて設計しています。
分析・戦略・実行・検証を、領域を分けずに。
eapが担ったのは「ECグロースの推進機能」です。広告運用の代行でも、レポートの作成代行でもなく、データ分析・戦略・実行・検証を一体で回し、rugooのEC事業を前に進める意思決定に関わりました。実際に手を動かした領域は、大きく次のように分かれます。
支援アウトプット
売上を分解し、勝ち筋を見極め、検証しながら伸ばす。
ここでは、実際のプロジェクトで作成した支援アウトプットの一部をご紹介しています。機密情報等を除き、公開用に再編集しています。
施策の結果を、次の仮説に変え続ける。
最初に立てた仮説が、すべて正解だったわけではありません。むしろこのプロジェクトの核は、施策の結果を毎回データで確かめ、それを次の仮説に変え続けたことにあります。うまくいった施策も、伸び悩んだ商品も、同じ土俵で「なぜそうなったか」を分解しました。
売上だけでなく、成長の“質”が変わった。
成果は「売上が何%伸びたか」だけでは語れません。楽天市場の2026年8月売上は前年同月比+27%。ただ、より大切なのはその中身です。「買われる確率(転換率)」と「1回あたりの購入額(客単価)」がともに前年を上回り、広告効率(ROAS)まで改善しました。集客や広告費を積み増して作った数字ではなく、商品・ページ・価格・SEO・広告・販促を横断してEC事業全体を見直した結果として、売上の“質”そのものが変わっています。
楽天8月、売上559.9万円。前年同月比+27%。
市場の成熟のなかで伸び悩んでいたEC事業が、再び前年を上回る水準へ。楽天市場の2026年8月売上は5,598,522円、前年同月比+27%で着地しました。伸びを支えたのは集客の力任せではなく、「買われる確率(転換率)」と「1回あたりの購入額(客単価)」の両方の改善 ── 質を伴った成長です。楽天・Amazonとも、確認できる複数月で前年同月比プラスが続いています。
売上を伸ばしたのは、集客の力任せではありません。「買われる確率(転換率)」と「1回あたりの購入額(客単価)」が、ともに前年を上回りました。この2つの改善が、売上の“質”を変えています。
転換率・客単価が前年を上回り、ROASも改善。
売上の伸びは、集客の力任せではなく、複数の指標の同時改善に支えられています。楽天8月は転換率・客単価がそろって前年を上回り、広告効率(ROAS)も3月から8月にかけて改善しました。263商品のSEOタイトル設計・1,652語のキーワード最適化、RPP広告の配分見直し、ABテストの評価フレームワークとWave運用 ── 商品ページ・クリエイティブ・広告・SEO・価格を横断で検証し、勝ちパターンを他商品へ広げる仕組みを整えています。広告費を積み増して売上を作るのではなく、投資効率を上げながら伸ばす形です。
施策先行から、データ起点の仮説検証へ。
最も大きな変化は、EC運営の意思決定プロセスそのものです。eapが隔週定例・週次レポート・方針策定を主体で回し、rugoo自身がデータで判断できる状態を土台に、成長を「再現」できる運営へと変わりました。
- 出品 → 広告 → セール → 結果を見る
- 「なぜやるか」「何を検証するか」が構造化されていない
- 効果を測る基準値(ベンチマーク)が定まっていない
- 商品別 × チャネル別 × キーワード別で分析
- 課題を特定 → 仮説 → SEO・広告・価格・商品ページを改善
- ABテストで検証 → 結果を分析 → 次の商品・施策へ
- PRODUCT ── 既存商品で得た「売れる理由」の学習を、新商品の立ち上げ設計と商品開発へ還流。市場データを商品づくりに戻す、プロダクトアウトからマーケットインへの流れをつくった。
- うまくいかない施策も、学びに変える。新商品向けのクーポンが反応しなかった局面では、原因を「配信数・商品の特徴・値引き率」に分解し、次の立ち上げ施策の設計へ反映した。
お客様の声
「施策の一つひとつを、「なぜ売れたか」「次に何を直すか」まで一緒に見てもらえるようになりました。」
以前は、広告やセールなど個別の施策は実施していても、「なぜ売れたのか」「次にどこを改善すべきか」までは十分に整理できていませんでした。
eapさんに入っていただいてからは、楽天・Amazonの数字を商品別・チャネル別に見ながら、SEO・広告・商品ページ・価格などを一つずつ検証して進める形に変わりました。
施策を提案してもらうだけでなく、結果を振り返って次のアクションまで一緒に決めてもらえるので、EC運営そのものの考え方が変わったと感じています。既存商品の改善で得た学びを、新商品の立ち上げにも活かせるようになってきたことも、大きな変化です。
毎回データを見て、次に何をやるかを一緒に決める。
毎回データを見て、次の一手を決める
rugooの支援でeapが大事にしたのは、施策を打つこと自体ではなく、毎回データを見て「次に何をやるか」を一緒に決めることでした。どの商品を優先SKUにするか、どの商品をテストするか、広告をどこへ配分するか、売れない商品の原因をどう分解するか ── 隔週の定例と週次のレポートで、判断の材料をそろえ続けました。
特定の施策の専門会社としてではなく、「この事業を次に進めるために、いま何を見て、何を決めるべきか」を起点に、分析・戦略・実行・検証を組み替えていったことが、このプロジェクトの特徴です。
うまくいかない施策から学ぶ
すべての施策が当たるわけではありません。主力商品の売上が落ちた局面でも、「市場が悪いのか、自社側の問題か」を、閲覧数・転換率・カテゴリ・商品単位まで分解して切り分けました。原因が価格・在庫・配送・ページのどこにあるかを特定し、CVRの復旧や勝ち筋SKUへの集中といった次の打ち手に接続する ── 失敗を、次の仮説に変えることを繰り返しました。
広告を増やす前に、売れる構造をつくる
広告費を積み増せば一時的に売上は動きます。しかしそれだけでは、費用が止まれば売上も止まります。eapが優先したのは、まず商品ページのCVRを上げ、レビューと実績を貯めてページの評価を高め、自然検索やモール内の露出が広がる状態をつくること。広告は「露出をつくる装置」として使い、CTR・CVR・レビュー率の改善で費用対効果を高める設計にしました。
支援体制
rugooの支援は、特定の担当者一人の成果ではなく、株式会社eapとしてのチーム支援です。ECプラットフォーム(楽天・Amazon)の運用知見、データ分析、戦略設計、広告運用、クリエイティブ、プロジェクトマネジメントを組み合わせ、rugooのEC事業を一体で前に進めています。
今後の展望
現在は、ブランド価値を価格に反映させる価格戦略の段階的な実行、商品ページとABテストによる継続的なCVR改善、そして高付加価値ゾーンの新商品立ち上げを軸に、EC全体の底上げを進めています。既存商品で得た学習を新商品の開発・立ち上げへ戻す、マーケットイン型の商品づくりも継続テーマです。
あわせて、楽天・Amazonに続く販売チャネルの拡張も検討段階にあります。いずれも、その時々のデータにもとづいて優先順位を判断しながら、rugoo自身がデータで意思決定できる状態を土台に、継続的に事業を伸ばしていきます。




