プロジェクト概要
- Client|クライアント
- 株式会社ブリーチ
- Project|プロジェクト
- 広告成果データ取得・スプレッドシート更新システム(成果管理用スプレッドシートの自動更新)の開発・運用
- Industry|業界
- マーケティング / 広告運用支援(シェアリング型統合マーケティング事業)
- Service|支援領域
- 要件整理 / 各媒体のAPI・レポート機能を用いたデータ取得・集計 / Googleスプレッドシート連携 / 監視・通知・再実行の設計 / 認証情報の管理 / 成果管理表の一元化 / 分析基盤へのデータ連携 / 実行環境の更新 / 運用・保守
- Period|期間
- 2020年1月に開発を開始。以降、機能追加と運用を継続(2026年9月時点)
- Team|開発
- ラフノート株式会社(eapグループ会社)。本件の開発・運用・先方対応はラフノートが担当し、EAPグループの事例として紹介
商材ごとの広告成果は、Yahoo!広告・LINE広告・Google広告・各ASP・効果測定ツールなど、媒体ごとの管理画面に分かれていた。当日と前日の成果を商材単位で把握し続けるには、これらから毎日データを集めてスプレッドシートに反映する必要があった。
媒体ごとに取得方法を設計し、各媒体のAPIやレポート機能を用いてデータ取得・集計を行う仕組みを構築。商材ごとのタブへ自動反映し、更新の監視、失敗時の通知、再実行の仕組みを先に整えたうえで、対象媒体を段階的に広げた。
数十の媒体・ASPを対象に、スプレッドシートを毎日自動更新する仕組みを構築し、運用を続けている。運用状況に合わせた継続的な見直しを重ねながら、分析基盤へのデータ連携、実行環境の更新まで対応した。
媒体ごとに分かれた広告の成果を、商材ごとに、毎日、同じ形で。
ブリーチ様は、レベニューシェア型の報酬体系でクライアントの売上グロースを支援する、シェアリング型統合マーケティング事業を展開する企業です。多数の商材について、広告費と成果を日々把握しながら広告運用を行っています。
一方で、広告の成果データは、Yahoo!広告・LINE広告・Google広告・Meta・TikTokといった広告媒体、複数のASP、効果測定ツールなど、それぞれの管理画面に分かれています。商材ごとの収支を確認するには、これらから数字を集めてスプレッドシートに揃える必要があり、対象となる媒体や商材は事業の拡大とともに増えていきます。
ラフノートは2020年1月、ブリーチ様の業務自動化の開発パートナーとして参画しました。当初はチャットツールやカレンダーと連携した社内業務の自動化から着手し、同年2月から、広告媒体の成果データを取得してスプレッドシートに反映する仕組みの開発へと進みます。以降、対象媒体の拡大、監視と通知の仕組み、成果管理表の一元化、分析基盤へのデータ連携、実行環境の更新と、6年にわたって開発と運用を続けています。
取得の自動化より難しいのは、止まらずに動かし続けること。
各媒体から成果データを取得する処理そのものは、期間を指定してレポートを取得し、シートに書き込む、という手順の自動化です。難しいのは、それを数十の媒体で、毎日、決まった時刻に、止まらずに動かし続けることでした。対象となる媒体や商材、アカウントは事業の拡大とともに増え、入れ替わります。取得先が一つでも止まれば、その商材の数字がシートに入りません。
そのため、この開発では「取得できること」と同じ重さで、「止まったことに先に気づき、直して、再実行できること」を設計の対象にしました。あわせて、対象媒体や商材が増えても、追加の手順が同じ形で繰り返せることを重視しています。
取得の仕組みと、運用の仕組みを、同時につくる。
ラフノートは、媒体ごとに取得方法を設計しながら、監視・通知・再実行・認証情報管理といった運用の仕組みを並行して整えました。先方とはチャットツールとタスクボードで日々やり取りし、依頼が重なる時期には優先順位を確認したうえで、何をどの順番で進めるかを共有して進めています。
相談から主要媒体の本番稼働まで、2020年の約10か月。
2020年1月の相談から、同年11月末に主要媒体で本番稼働するまでの流れです。要件を固めてから一括で納品する進め方ではなく、試作を先方に確認してもらいながら段階的に本番へ反映し、確認と要望を取り込んで進めました。各段階の出来事は、当時のやり取りの記録にもとづいています。
本番稼働後も、対象媒体の追加と運用の改善は同じ進め方で続いています。次の「開発内容」で機能の全体を、「リリース後の対応」でその後の流れを示します。
数十媒体の取得処理と、それを支える運用機能。
開発したのは、大きく「取得と反映」「監視と再実行」「集計とデータ連携」「実行環境」の4つの領域です。リリース後も継続的な改善・運用を重ねており、その多くは媒体の追加と、運用状況に合わせた見直しです。
システムの全体像を、公開用の模式図にまとめました。
納品で終わらず、依頼と変化に対応し続ける。
リリース後も、媒体の追加、運用状況に合わせた見直し、先方からの依頼への対応が続いています。対応は「依頼 → 調査 → 実装・レビュー → 本番反映 → 先方へ連絡」の流れを繰り返し、継続的な改善・運用を積み重ねています。以下は、種類ごとに代表的な対応を月単位で整理したものです。
- 2020.11前日・当日の成果管理用スプレッドシートに媒体・ASPを順次追加し、11月末に主要媒体を本番反映。
- 2021.09先方依頼の当日に2商材を実装・本番反映し、シートを確認して連絡。
- 2022.06追加依頼3件の内容を確認し、順次実装。
- 2024-26X・Meta・TikTok・Google広告のアカウント追加、新しい媒体・ASPの追加が継続。
- 2020.11更新状況を監視する処理を追加。
- 2021.09更新されていない商材を自動で再実行する処理を追加。
- 2022.01スプレッドシート上の再実行ボタンを追加。
- 継続運用状況に合わせて、監視の仕組みを見直し。
- 2020.12窓口担当を置き、チャットの問い合わせを社内で追跡する体制に。
- 2021.05依頼が重なった際、何をどの順番で進めるかをタスクボードで共有。
- 2021.09先方との打合せで優先順位を確認してから着手。
- 2022.05完了目処が立たない調査は、試したことと現状を先に報告。
- 2023.05大きな依頼は1媒体を試作して再見積りし、毎週の完了数を報告。
- 2021.04成果管理表を一元管理する形へ移行。
- 2022.01集計自動化、LINE広告レポートの取得を追加。
- 2022.10年度ごとの管理表を一元管理へ統合(先方依頼)。
- 2023.04取得データを先方の分析基盤へ連携。
- 2021.07担当エンジニアの交代に向けて引き継ぎ資料を整備。
- 2023.11実行環境を段階的に更新。
- 2023.12新しい実行環境へ移行(翌年1月に完了)。
- 2026.04エラー監視の仕組みを更新。
いずれも開発・運用の記録で確認できた対応です。先方の依頼を起点とするものは「先方依頼」と記しています。
取得の自動化から、運用基盤の更新まで。
リリース後の対応を、年ごとにまとめ直したものです。
6年間、動かし続けている。
本件の到達点は、特定の成果指標ではなく、「数十の媒体・ASPからの成果データ取得が、監視と再実行の仕組みとともに、6年にわたって動き続けていること」です。実行環境の移行を挟みながら、商材ごとのスプレッドシートが毎日更新される状態を維持しています。
※ いずれも開発・運用記録にもとづくものです。更新頻度は運用状況に合わせて見直しながら運用しています。先方の事業成果や削減時間などの定量効果は記載していません。
- 各媒体のAPIやレポート機能からの成果データ取得を自動化し、商材ごとのタブを毎日更新する仕組みを2020年11月末までに主要媒体で本番稼働させ、以降、対象媒体を数十まで広げた。
- 更新の監視、失敗時のチャット通知、チャット・シートからの再実行、未更新商材の自動再実行、認証情報の管理により、対象媒体や商材が増えるなかでも、開発者が都度対応する範囲を絞って運用を続けている。
- 年度ごとに分かれていた成果管理表を一元管理する形へ移し、集計シートの自動作成・転記を追加。2023年からは取得データを先方の分析基盤へ連携できる形に整備した。
- 2023年12月、新しい実行環境へ移行し、2024年1月に全処理の稼働を確認。以降も実行環境の更新を継続している。
- リリース後も継続的な改善・運用を重ね、運用手順は文書と定期処理一覧に整理。担当エンジニアの交代を挟みながら、ラフノートとして体制を継続している。
EAPグループとして、つくったあとも運用を続ける。
本プロジェクトは、ラフノートがeapグループに加わる以前から続く、ラフノート株式会社による開発・運用実績です。2020年の開発開始から現在まで、媒体の追加、運用状況に合わせた見直し、実行環境の更新を重ねながら、ブリーチ様の日々の業務を支える仕組みとして稼働しています。
EAPグループでは、2025年12月にラフノート株式会社をグループに迎え、事業や業務の設計から実装、運用までを同じ体制で進められるようにしました。ラフノートが本件で培ってきた、各媒体のAPIやレポート機能によるデータ取得、止まらずに動かすための監視・通知・再実行の設計、認証情報の管理、分析基盤へのデータ連携、実行環境の更新の経験を、EAPの事業支援・マーケティング支援と組み合わせて活用しています。
複数の管理画面に分かれたデータを毎日集めて一つの形にしたい、スプレッドシートやチャットで回している業務を止めずに自動化したい、既存のシステムを保守しながら実行環境を更新したい。こうしたご相談に、EAPグループとして企画から開発、運用まで対応しています。

