プロジェクト概要
- Client|クライアント
- 異動ニュース(人事異動の専門ニュースメディア)
- Project|プロジェクト
- 人事異動ニュースサイトの開発・保守/無料会員化/基盤刷新(Ruby on Rails)
- Industry|業界
- メディア / 人事異動情報の専門ニュースサイト
- Service|支援領域
- Webサービス開発・保守 / 人事異動情報の収集・登録・公開の仕組み / 検索・業種別一覧・管理画面 / 会員登録・認証 / 閲覧制限・並び替え / 監視・性能改善 / 基盤刷新(Rails 8) / 有料会員機能(開発中)
- Period|開発期間
- 2017年の初期開発から継続。2026年に無料会員化(6月本番投入)と基盤刷新(8月切替)
- Team|開発
- ラフノート株式会社(eapグループ会社)。本件の開発・環境構築・運用保守はラフノートが担当し、EAPグループの事例として紹介
公開情報をもとに人事異動情報を集め、運営者が確認して公開するメディアを、広告収益を主として長く運営してきた。読者は多いが会員の仕組みがなく、会員化や有料化に進むには、認証・閲覧制限・決済に耐える基盤が必要だった。
2017年からの開発・保守を土台に、2026年は運営者・PM・開発が同席する週次の定例で要件を決め、無料会員の仕組みを最小構成で先に本番投入。並行して旧基盤からRails 8の新環境を構築して必要な機能を移植し、新旧環境の出力を比較したうえで切り替えた。
メールアドレスだけで登録できる会員基盤と、閲覧制限・並び替えの会員限定機能が本番で稼働。新基盤の上で、ウォッチリスト・異動通知・決済などの有料会員機能の開発が進んでいる。
人事異動を追う読者に長く使われてきたメディアを、広告収益だけに頼らない形へ。
異動ニュースは、企業の役員人事・組織改編・昇進の情報を集約して公開する専門ニュースメディアです。社名や人名での検索、業種別の一覧、注目企業ごとのページから、人事異動の情報を継続して追うことができます。運営は「異動ニュース」として行われており、公開情報をもとに集めた人事異動情報を、運営者が確認したうえで公開しています。
ラフノートは、2017年11月にこのサイトをRuby on Railsのアプリケーションとして開発する取り組みを始めました。既存サイトのデータを移行し、人事異動情報を収集して会社・人物・辞令のデータに整える仕組み、検索、業種別一覧、運営者向けの管理画面を実装し、2018年7月に本番リリース。以後、収集元のページ構造の変化への追随、検索精度の改善、CSVでの入出力、広告枠の管理、管理画面の改修、データベースや実行環境の更新といった保守・改修を、運営者からの依頼を受けながら続けてきました。
収益は広告を主としてきましたが、2026年に入り、運営者とラフノート・eapグループのあいだで、無料会員化から有料化へ段階的に進む方針を確認しました。各段階で結果を見て次に進むかを判断する前提で、2026年5月からプロジェクトを開始し、運営者・PM・開発が同席する週次の定例で要件を決めながら進めることになりました。
会員化に必要なのは登録画面だけではなく、認証・閲覧制限・計測・規約と、それに耐える基盤だった。
無料会員化で決めるべきことは多岐にわたりました。どの情報をどこまで無料で見せ、どこから登録を求めるか。登録時に取得する情報をメールアドレスに絞るか。登録の案内をどのタイミングで、どの画面に出すか。利用規約とプライバシーポリシーをどう整えるか。これらは運営者の判断が要る事項であり、開発側が先に決め切るのではなく、仮説として実装し、利用者の反応を見て調整する進め方が求められました。
もう一つの論点は基盤でした。サイトは長く運用されてきた環境の上で動いており、会員情報や決済を扱うサービスへ広げるには、認証やセッションの扱い、性能、監視、保守性を見直す必要がありました。会員化を止めずに、並行して基盤を刷新する順序と方法を決めることが、2026年の中心的な課題になりました。
最小構成で先に本番へ出し、計測しながら調整する。基盤刷新は新環境への移植と新旧比較で進める。
ラフノートは、会員化の要件を運営者と決める場として、2026年5月から週次の定例を置きました。決定事項と宿題を議事録に残し、閲覧制限の件数、登録項目、登録の案内を出す場面、規約の扱いといった論点を一つずつ確定させています。専用の説明ページは作らず、登録導線と閲覧制限だけの最小構成で検証する方針を取り、開発はステージング環境に実装して運営者側が確認してから本番に反映する流れで進めました。
基盤刷新は、旧環境を段階的に更新するのではなく、Ruby on Rails 8と対応するRubyの新環境を構築し、使われていないコードを除いたうえで必要な機能を移植する方式を選びました。移植後は、本番相当のデータで旧環境と新環境の出力を比較する検証を挟み、差分を潰してから本番を切り替えています。会員化の開発を止めないよう、基盤刷新と有料会員機能の準備を並行させました。
開発前のプロセス、開発のプロセス、そして新しい挑戦。
開発前の情報の流れ、2026年の開発の進め方、そしてこれから取り組む機能を、3つの図に分けて示します。いずれも開発記録と定例の議事録から確認できる範囲で作成した模式図で、実際の画面ではありません。会員化と基盤刷新は、既存の運用と更新業務を止めずに、この回転を続けながら進めました。
模式図|開発記録(Pull Request)と2026年の定例議事録をもとに作成。実際の画面ではなく、数値は含めていません。
人事異動情報の収集・公開の仕組みから、会員基盤、監視・性能、基盤刷新まで。
ラフノートが担当してきた範囲は、画面の実装にとどまりません。人事異動情報を収集して整え、運営者が確認して公開するための仕組み、読者向けの検索や一覧、運営を支える管理画面、安定運用のための監視と性能改善、そして基盤の刷新まで、サービスを動かし続けるために必要な範囲を一貫して担当しています。
実際の画面|公開サイトで確認できる2026年の会員化機能(取得元 https://relocation-personnel.com/・2026年9月8日取得)。


初期開発から8年あまり。保守で支え続けたメディアを、2026年に会員基盤と新しい基盤の上へ。
開発は一度に完成させるものではなく、運営者からの依頼と利用者の反応を受けて、機能と基盤を順に更新してきました。以下は開発記録にもとづく主な経緯です。
会員の仕組みがなかったメディアに、会員基盤と新しい基盤ができた。
本プロジェクトの到達点は、サービスの土台が変わったことにあります。広告収益を主として運営されてきたメディアに、メールアドレスだけで登録できる会員基盤と、会員限定の機能が本番で稼働しました。実行環境は旧基盤からRails 8の新環境に切り替わり、その上で有料会員機能の開発が進んでいます。
- 公開情報をもとに人事異動情報を収集・確認して公開するメディア
- 読者との継続的な接点は広告表示のみ
- 長く運用されてきた実行環境のまま
- メールアドレスだけで登録できる認証と、正式なログイン・登録導線
- 閲覧制限と登録の案内、並び替え・NEW表示の会員限定化
- 登録導線の各段階の計測と、定例での調整
- Rails 8の新環境へ移植し、新旧の出力比較を経て本番切替
- 監視・観測基盤とCIの検査で切替後の運用を安定化
- ウォッチリスト・異動通知・決済などの有料会員機能を開発中
- 2017年の初期開発から2026年まで、ラフノートが開発・保守を継続している。
- 2026年6月17日に、無料会員化の機能(認証、閲覧制限、並び替えとNEW表示の会員限定、登録の案内、規約、計測)を本番投入した。
- 登録導線の各段階を計測し、閲覧制限の範囲と案内の出し方を定例で調整しながら本番に反映した。
- 2026年8月25日に、旧基盤からRuby on Rails 8の新環境へ本番を切り替えた。切替後は管理画面の差分修正、観測基盤、CIの検査を追加した。
- 有料会員機能(ウォッチリスト・異動通知・広告非表示・決済)の仕様を運営者との定例で確定し、決済基盤から段階的に実装を進めている。
GROWTH ─ 数値非公開
ラフノートが開発・保守を続けるなか、異動ニュースは読者に利用されるメディアとして、広がりを続けています。
具体的な数値は非公開です。メディアの広がりを、会員基盤と次の機能開発へつなげる段階に進んでいます。
会員登録数、登録率、利用者数などの数値は、指標の定義・対象期間・掲載可否を運営者様と確認したもののみ掲載する方針のため、本記事では掲載していません。
ラフノートの開発・保守の経験を、EAPグループの支援力へ。
本プロジェクトは、ラフノート株式会社が2017年から担当してきた開発・保守の実績です。2026年時点で、有料会員機能(ウォッチリスト・異動通知・広告非表示・決済)の開発を進めており、提供開始の時期は運営者様と調整しています。
EAPグループでは、2025年12月にラフノート株式会社をグループに迎え、事業や業務の設計から実装、運用までを同じ体制で進められるようにしました。ラフノートが培ってきたRuby on Railsによる開発、長期の保守と基盤刷新、認証・決済・計測を含む会員基盤の実装の経験を、EAPの事業支援と組み合わせて活用しています。
長く運用してきたWebサービスに会員や課金の仕組みを加えたい、古くなった基盤を止めずに刷新したい、運営者の判断を仮説として実装しながら段階的に進めたい。こうしたご相談に、EAPグループとして企画から開発、運用まで対応しています。
